三浦春馬主演 映画の奈緒子 ミスキャストの声が多い?年齢は?漫画と比べ検証

三浦春馬くんの命日が近いので、

彼のまだ見たことがない作品を見ています。

この「奈緒子」は、元々は漫画ですが、

2008年に三浦春馬くん、上野樹里さん主演で映画されたものです。

漫画は、坂田信弘原作、中原裕作画。

1994年から2003年まで

小学館の「ビックコミックスピリッツ」で連載されていました。

陸上をやっていた友人の家に漫画があって、当時読ませてもらっていました。

しかし、ネットでは「映画はミスキャスト」という声も少なくないのです。

ええええ?そうなの??

映画を観て、私なりの考察を書いてみたいと思います。

「奈緒子」漫画と映画の違い

漫画はとにかく長い

まずですね、漫画(原作)がえらーい長いんです。

39巻まで出ているもので、私も全部読んでいません。

39巻なのにひとつひとつ進行が遅く、

その分、丁寧に登場人物の心理描写が描かれています。

アニメ「ワンピース」をテレビでたまに観て、

え?まだここやってるの??って感じと似ています(笑)

映画は「高校の九州大会の駅伝で優勝する」ところをメインに撮影されていますが、

はじめの父親の水難事故・・・雄介や奈緒子の関係性が、

映画では時間の制約上どうしてもさらっとしか撮れないので、

漫画のファンからすると、物足りなく思うかもしれません。

個人的には、映画の雄介の父の亡くなり方もなんだか腑に落ちませんでした。

海から出てこなかった時、誰一人として、海に飛び込まないのが違和感。

私は漁師ではないので、知らないだけなのか?

海は穏やかだったのに・・・そういうものなんでしょうか??

漫画は登場人物の背景が暗め

漫画は設定が暗いです。

漫画の初めは、奈緒子が過去を振り返る言葉で始まるのですが、

暗い・・・・。

この物語の行末を暗示させていますね。

物語が始まると、東京と田舎の差、貧富の差、生活格差などが垣間見えます。

雄介のお父さんが、オリンピックの実力をもちながら、家が貧乏だったので

進学できずに夢を断念するなど、救いようのない暗さが満載です。

どんな思いでオリンピックへの挑戦をあきらめたのかと思うと、せつなくなります。

(今だったら、奨学金とか推薦とかクラファンとか、すべはあったでしょうねぇ・・・)

主人公雄介のお父さんが、海に落ちた奈緒子を助けて亡くなっているので、

助けられた奈緒子もお父さんが亡くなった雄介も、本当に複雑です。

被害者と加害者・・・とまではいかなくても、この二人に救いはあるのか??

心から笑い合える日は来るのか??

と思ってしまうくらい、話は基本、暗くて重いです。

雄介の無邪気な素直な明るさが、救いです。

なので、映画という2時間そこらの映像で、

漫画の重みをそこまでを詰め込むのは難しいよね・・・と思いました。

映画はテンポは軽快だし、漫画で出てくる雄介の兄は、映画ではいません。

映画では雄介や奈緒子の関係性がどうしてもさらっとしか撮れません。

映画しか見ていない人は、結構すんなり楽しめると思うんですが、

漫画のあの重みを知っている人からすると、ちょっと映画が軽く感じてしまいます。

でもそれは仕方ないのかな、と思いました。

映画「奈緒子」はミスキャストなのか?

さて次に、脚本ではなく、キャストの方。

ミスキャストって言っている方がいましたが、どうなのでしょうか?

三浦春馬くんが雄介のイメージと違う?

これは仕方ないです(笑)

映画も売れさせなくてはなりませんから、キャストには大人の事情も大いに入ります。

この頃の三浦春馬くんは、「恋空」「君に届け」「ブラッディ・マンディ」など

大ヒット作を出し始め、まさに大大大注目され始めた時です。

私でも彼を起用します(笑)

彼は1990年生まれなので、「奈緒子」の時は18歳。

映画の設定が高校1年生ですから、本人は2歳ほど少し大人でした。

しかしながら、16歳らしい、大人になる途中の幼さと大人っぽさがよく出ていましたね。

いや本当にイケメンですね。

そんな三浦春馬くんをスクリーンで見るのには、申し分ないです。

個人的には、彼のジャージやユニフォーム姿は、学生服より好きです。

白いユニフォームが、彼の爽やかさを引き立てて、とってもよく似合っていました。

漫画の雄介の雰囲気にキャスティングを合わせてしまうと、

おそらく、キャストが地味になってしまう・・・。

だったら、わざわざ漫画を切り取って、

映画にしなくてもいいんじゃないかって話なんです。きっと。

雄介の素朴な良さは漫画が一番伝わりますからね。

でも、新たに作るのであれば、漫画と一緒じゃあまり意味がないんですよね。

漫画を読む対象じゃない若い女子に「奈緒子」を楽しんでもらう必要があるんです。

「映画版 奈緒子」の雄介を見事に表現した三浦春馬くんは

大いに貢献したと思いますよ。

三浦春馬くんのフォームについて

「フォームがなってない」という声もありましたが、私、中学校は陸上部です。

長距離も短距離もやりました。

フォームは色々目が肥えている方だと思うのですが、

いや、本当に三浦春馬くんは頑張ったなと思いますよ。

体の筋肉のつき方が、現役の高校生の陸上選手みたいでしたからね。

(大腿の筋肉みてくださいよ!)

そして腕の振り!完璧。走り方はとても綺麗でした。

陸上やっていたのかな?と思いましたが、経験はなかったそうです。

じゃあ、どなたが指導したのか??と気になりましたが、

金哲彦さんが指導されたようですね。

金哲彦さんはマラソンや駅伝のリポーターをされている方で、

元々は箱根駅伝などで、陸上選手として活躍されていた方です。

ライバル役だった綾野剛さんは元々は長距離選手だったそうなので

納得のフォームでしたが、三浦春馬くんは、金さんの指導の元、

かなり努力したのではないかと思います。

フォームで言ったら、柄本時生さんのオネエ走りのような方が気になりましたよ?

(演出だと思いますが)

駅伝選手より遅い?

陸上経験あっても、好んで陸上を見ているわけではないので、

高校駅伝選手の速さがちょっとわからなかったのですが、

まあ、現役選手を比べて早いか遅いかと言ったら、実際は遅いですよ(笑)

俳優さんですから。

撮影の仕方などの工夫はあったにせよ、

それでも、違和感は感じないくらいのものに仕上がっていたと思いますよ。

三浦春馬くん自体も、撮影の1ヶ月前から

キャストたちと基礎体力作りを始めていたようで

「嘘のない映画」とインタビューで言っていました。

結構、走り込んでいたんじゃないでしょうか?

上野樹里さんの演技について

上野さんのキャスティングミスについても言われているのですが、

私は特に悪いと思わなかったです。

むしろ、「のだめカンタービレ」などで元気な役柄なイメージだったので、

あーこんな憂いのある演技もできるんだ・・・と感心しました。

雄介の父を自分のせいで亡くしたという負目もあり、

無口で影のある役なのですが、表情や立ち姿のみでの演技が素晴らしかったです。

まとめ

三浦春馬くんの実力を、改めてみて

本当に惜しい役者さんをなくしてしまったなと思いました。

明日の7月18日が命日です。

彼が40代、50代になった時の演技も、ぜひ見たかったなあと切に思います。

三浦春馬くんは、「奈緒子」以外にも

たくさんいい作品を残してくれましたので、皆さんも偲びながらご覧ください。

 

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