「キャンディキャンディ」は
名木田恵子さん（当時は水木杏子）原作、いがらしゆみこさん画
のアラフィフ世代に大人気だった漫画、アニメでした。
その後、大人の事情でアニメの再放送やリメイク、漫画の販売すらされていません。
しかしいまだに、ファンが根強くネットで交流しています。
大人の事情の詳細はこちらに書いてます↓
キャンディキャンディの最終回ってどうだった？
原作では、キャンディキャンディはアルバートさん（ウィリアム大おじさま）と
結ばれるのか？と思わせるところで終わりました。
名木田先生は「あしながおじさん」を参考にしたということで、
あしながおじさん的なアルバートさんとのラストは初めから決まっていたようです。
ラストの恋愛要素が強くなかったのは、
元々、名木田先生は、キャンディキャンディを恋愛漫画ではなく、
一人の孤児が成長する物語として描きたかったからでもありそうです。
まあ「なかよし」という少女漫画雑誌の連載でしたからね。
私も、五月祭のキスシーンだけ（それも１回きり）が精一杯だと思っています。
キャンディはアルバートさんと結ばれた？
というわけで、あの曖昧なラストのため、ファンの間で論争になるのが
キャンディは「アルバートさん」と結ばれたのか？ということなんです。
私的には、まあ、そこはどっちでもいいのです。
養父と養女の関係ですし、「なかよし」ですし、日本全国の少女たちには、
ドロドロ愛憎劇なんて不要です。あの曖昧なラストで当時はよかったんです。
キャンディも最終回では、まだ17歳でしたしね。
しかし、少女だった私たちが立派な大人になった今、
どうしても放って置けないのが「テリィ」の存在です。
アルバートさんとのラストは決まっていたため、
最初からアンソニーは死んでしまうことも、テリィと別れることも
決まっていた運命だったようですね。
連載が始まると、思いの外人気が出てしまい、急遽話を長くするために
「テリィ」という登場人物を入れてきたそうです。
しかし、いがらしゆみこ先生の描くテリィがカッコ良すぎた・・・。
王子様のアンソニーロスだった私たちは、貴族のテリィに食いつきました。
テリィは最初の印象は最悪だったものの、
本当は純粋な青年でした。完全にギャップ萌えでしたね。
あのルックスでキャンディにだけ優しいのは反則です！！
一途にキャンディを愛していて、結婚するつもりだったのに
自分をかばって足を切断したスザナを選ばざるを得なかったテリィが、
あのままだとあまりにも可哀想だというメッセージが
名木田恵子先生のもとに結構な数、届いていたようです。
大人の事情でアニメや漫画での続編は叶いませんが、
原作である名木田先生は小説は自由に書けるので、
最後ということで、2010年に出したキャンディキャンディの小説が
「Final Story ファイナルストーリー」です。
これもすでに絶版なので、私は図書館で借りて読みました。
「ファイナルストーリー」では30代前半くらいになったキャンディが、
昔を回想しつつ、今現在「あのひと」とどこかで暮らしているという姿が
書かれていますが「あのひと」は誰なのか、どこに住んでいるのかは
ぼやっとしか描かれていません（笑）
まあ、今更「アルバート」なのか「テリィ」なのかはっきりさせても、
長年の一部のファンの夢を壊してしまうことは確かです。
キャンディは愛する「あのひと」と幸せに暮らしていることは事実なのですから
まあ、どっちでもいいじゃないですか・・・と私は思います。
名木田先生も、あなたの好きにとらえてくださいという感じなのでしょう。
この「あのひと」が「テリィ」なのか「アルバートさん」なのか、
はたまた全く関係ない「第３者」なのか・・・
がファンの中でものすごい論争になるのですが、正解はどこにもありません。
私は、アルバートさんもキャンディも一人でも「幸せ」をになれるけれど
孤独で家庭に恵まれていない「テリー」だけが、あの漫画の中で唯一
報われない気がするので、「あのひと」は「テリィ」だといいなあと思っています。
自分が結婚するなら「アルバートさん」の方がいいと思いますが（笑）
メンタルも財力も安定しているしね・・・結婚はシビアですもの。
テリィは小さい頃から親の愛情を受けずに育ち、
ようやく愛する女性（キャンディ）に出会えたと思ったら、
責任を取るために、愛してもいないスザナと一緒にいなくてはならない・・・。
テリィはいつも欲しい愛がもらえない・・・
これって、私はすごくテリーの人生が暗くて気の毒に感じるのです。
キャンディはテリィと結婚する？
キャンディはテリィと結婚・・・
これはどんなにテリィファンでも、
あの漫画とアニメのラストでは到底考えられない未来でした。
しかし、名木田先生はファイナルストーリーで、ものすごいの投下してきましたよ！
ファイナルストーリーでは、その「テリィ」がキャンディに手紙を書いたこと、
そしてスザナ亡くなったという情報が載っています。
そうです！！あの漫画以後の長い物語の中で、
テリィは手紙でキャンディを連絡を取った！！そしてスザナは死んだ！！
これだけでもうテリィと結婚したのかも・・という妄想ができるのです。
だって、もしあの漫画とアニメのラストの通り、
「アルバートさんとハッピーエンド」で良ければ、
わざわざファイナルストーリを書く必要は全くありませんから。
「アルバートさんエンド」で落ち着いていたところを中途半端にかき混ぜて、
余計に混乱させるだけです。
なので、わざわざこんな情報をぶっ込んできたと言うことは、
名木田先生的に「あのひと」はテリィなのではないかと思います。
もっとすっきりしたい人に・・二次小説のすすめ
名木田先生はキャンディキャンディについては、金輪際書かないと言われていますが、
その漫画の後の、キャンディの長い物語については、
読者が自由に連想していいとおっしゃっています。
そんなわけで、世界中でファンの人がたくさんの２次小説を書いているのです。
これがですね・・・・結構面白いんですよ。
いろんなん方が書いたもの・・たくさん読んだ中で、
よく書かれているなー、面白かったなーと個人的に思ったものの中で、
条件が厳しくないもの（読むための条件が厳しくない・・厳しいのはクレームきたり嫌がらせがあったりするのでしょうか？）
をご紹介したいと思います。
テリィがキャンディに手紙を書くあたりからのお話になります。
おすすめキャンディキャンディ２次小説 完結編（テリィ）
ブルーベルさん
アメーバブログ「今さら・でもー キャンディキャンディ」
キャンディキャンディ初めての方でもわかりやすいように、解説が丁寧ですので、
誰でも楽しめると思います。所々の考察も深いです。
そして話の伏線回収が見事！！
８回くらい読み直していますが、本当に面白いです。
私は、テリィがキャンディにまだ会う前に、
アルバートさんと会うことになったあたりの話が一番好きです。
養女であるキャンディはもちろんのこと、
友人だったテリィに対するアルバートさんの愛情が
すごく伝わってくるんですよね♡
海外ファンによる小説
キャンディキャンディFinalStory２次小説「水仙の咲く頃」
（原題：The Season of the Daffodils）
これもかなり有名な２次小説です。翻訳しているので、
独特な言い回しがたまにありますが、面白いです。
テリィとキャンディが再会するシチュエーションは、
書き手の数ほどいろんなパターンがあるんですが
私はこの小説の二人の再会の方法がシンデレラストーリーっぽくて
私は一番好きです。
おすすめキャンディキャンディ２次小説 未完結（テリィ）
メキシコ在住のキャンディファン、Mercurioさんが書かれた二次小説
アメブロでロクアンさんが翻訳しています。
” Reencounter in the Vortex －渦の中の再会－ ”
アメンバー申請をしないと読めないのですが、これは読む価値があります！！
ファイナルストーリーが出る前の小説らしいので、
設定は異なるところもありますが、
テリィもキャンディも戦争に参加していて、ハラハラドキドキ・・
ジェットコースターのよう。ここのテリィが一番激情型かも。
涙なしには読めません。アメブロではまだ完結していません。
ジゼルさん
キャンディキャンディ二次小説（永遠のジュリエット）
まだ完結していません。更新はゆっくりです。
スザナが生きているうちに再会？？え？？？
他の方と異なる設定で、これはまた面白いです。
Cathlynnさんによる翻訳
①エディンバラ在住のアラフィフ、Eleanna(エレアナさん)によるキャンディキャンディ二次小説の短発版です。
８３マイルズ
②Alexa PQ さんによりスペイン語で書かれた作品です。
原作は、「Quedate Conmigo」
英語だと、「Stay With Me 」
アメンバー申請をしないと読めません。
①は短編なので、さらっと読めます。
出張先から８３マイルかけて家路を急ぐテリィのキャンディへの恋しさと不安が伝わってきて、胸が苦しくなります。いいお話です。
②はまだ完結していません。
テリィが命をかけて手紙を書いたのに、まさかの玉砕から始まる、全く想像外の展開。目が離せません。これも本当に面白いです。
