美内すず江 スピリチュアルに傾倒?予言者?「ガラスの仮面」の作者

漫画家

漫画家 美内すずえとは

美内すずえ先生の代表作といえば「ガラスの仮面」があまりにも有名です。

昭和時代の少女たちは一度は読んだことあるのではないのでしょうか?

そして、目が完全に白目になっている漫画を、初めてみたのではないでしょうか?(笑)

美内先生は1951年2月26日生まれ。2023年で72歳です。

うちの母と同じ歳です。そう考えると結構なお年であることに驚きです・・・。

大阪府出身で、漫画家になったのは、お母さんから漫画を読むのを禁止されていたからだそうです。

「禁止されて読めないのならば、自分で描いてしまえ」と思ったようです。

実は私も子どもの頃、漫画を禁じられていたのは美内先生と同じで、

私の今の「漫画好き」は、幼いことに禁じられた抑圧からの反動がきているのだと思っていますが、

子どもの時の同じ「漫画禁止の環境」でも、

「漫画が読めないなら自分で漫画を描く」という発想には普通はなりませんから、

ここで美内すずえ先生の凄さがわかると思います。

1967年に高校生で漫画家デビュー。デビュー作は「別冊マーガレット」の

「山の月と子だぬき」でした。

1976年に「花とゆめ」で「ガラスの仮面」の連載が開始されます。

このガラスの仮面は知らない人はいないくらいの大人気となり

1995年に第24回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞しました。

美内すずえはスピリチュアルに傾倒?ガラスの仮面がなかなか出せない理由とは

ガラスの仮面は1巻が刊行されてから46年経ちますが、いまだ完結していません。

それ以外も、美内先生には「アマテラス」「聖アリス帝国」など

完結していない漫画がいくつかあります。

美内先生の描く漫画が、なかなか完結できない理由を考えてみたいと思います。

美内先生と言うと、スピリチュアル能力を持っていらっしゃることで有名です。

それが、漫画家活動に影響されているのではないかと考えましたので書いてみます。

精神性界を探求する団体の活動に没頭していた

以前、美内先生は、「O-EN NETWORK」という精神世界を探求する団体を主宰していたことがあります。

今は、その団体のサイトが閉鎖されており、組織がまだ存在しているのかは不明なのですが、

その団体の活動をしているときに漫画家としての活動は10年近く停止状態だった時期があります。

「O-EN NETWORK」は宗教、

そして美内すずえ先生は宗教の教祖になったとネット上で騒がれたこともあるようですが、

「O-EN NETWORK」は、精神世界を探求するための勉強会などの活動を熱心にやっていた団体のようです。

今はサイトが削除されており、宗教なのかどうかも、活動内容や、実態はどうだったのかなどは全て分かりません。

「紅天女」を元にした能の監修をしていた

2006年(平成18年)以降、

美内先生は『ガラスの仮面』内に登場する劇中劇「紅天女」を元にした新作能の監修も手掛けています。

紅天女については詳しくこちらに書いています。

ガラスの仮面「紅天女」とは?結局どっちが主役をやるのか?
昭和生まれのお嬢さんの皆さんこんにちは! ガラスの仮面、ご存じですか?もちろんご存じですよね??(笑) この漫画、1975年に「花とゆめ」で連載が始まってから 今のところ49巻まで漫画が出ていますが、いまだに完結しておりません!! 確か私が...

紅天女は美内先生のオリジナル劇中作品です。

本当に素晴らしい作品ですからね。

全国を周り、公演回数も一時期は多かったようですから

漫画制作が二の次になってしまっていたのではないかと思います。

制作に時間がかかっている

美内先生の漫画の書き方として、物語を構成するエピソードに非常に時間がかかり、

単行本1冊のプロット(設計図)だけでノート約10冊以上を必要とするそうです。

しかも「花とゆめ」誌上で使われたものは使用せず、単行本では全て書き直しているそうなのです。

しかも、時代はさらにさらに早くなっていますから、登場人物の小物や会話なども

時代に合わせて変化させなければなりません、

わかりやすいところで言うと、黒電話が、ガラケーにそしてスマホに変わっています。

美内先生自身、最終回の構想はすでにできているそうなので、

すぐそこに向けて描けそうな気もするのですが、

46年の長い間、ゆっくり温めてきた作品ですから、

もしかしたら妥協も一切できないのかも知れませんね。

美内すずえは読者の声に意外にナイーブ?

美内先生が以前明かしていたエピソードです。

ある日書店に行った際、そこで出会った女子学生の

「ガラスの仮面」最新刊に関する否定的な会話にショックを受け、

考えに考えた展開への自信が揺らいだことがあるそうなのです。

連載を長引かせたぶん、読者の期待もやたら大きくなっていますから、

ちょっとやそっとの気持ちでは出せないのかもしれません。

でも、私はどんな展開であっても、

万人が納得する展開などこの世の中にあるわけはないと思っています。

美内先生が自分自身の考えに自信を持って、

「私が描くガラスの仮面はこうです!!」と強気で描いていただきたいと思っています。

有名だから、どうしても反対の声はあるものなのですから。

先生はスピリチュアルな考えに明るい方ですので、

そう言うことも十分わかっていらっしゃると思うのですが・・・・。

宇宙からのGOサインが、まだ出ないのかなあなんて思ってしまいます(笑)

美内すずえは予言者?

読者の皆様、美内先生の作品「アマテラス」を読んだことはあるでしょうか?

私はまだ途中までしか読んでいないのですが、

これ、めっちゃんこ「スピリチュアル」です。

あらすじはこんな感じです↓↓

東京で普通の子どもとして生まれた千倉沙耶。しかし、沙耶はムー帝国時代の親族で女戦士のクリシュナーダの生まれ変わりだった。不思議な力を持ちながらも16歳までは自分の本当の力を知らずに育った沙耶だったが、ある日、過去の記憶を取り戻し、世界の危機を救うためにその運命を受け入れる。

これは、1987年から描かれているものですが、

そのくらいの時代のスピリチュアルといったら

私個人で言えば「宜保愛子」とか「丹波哲郎」のイメージです。

もはやスピリチュアルより、オカルト系なのですよね。

そんな時代から描かれている漫画だと思って読み始めると、

今でこそ、「ツインレイ」とか「過去生」とか「ムー大陸」とか「レムリア」とか「神社参拝」がちょっとしたブームな時代です。

江原啓之さんなどがテレビに出て、随分とスピリチュアルがカジュアルになりました。

(私はカジュアルで良いと思います。スピリチュアルは私たちにとって切っても切れないものですから)

よって、スピリチュアルは割と浸透していて、

今ならみんな「アマテラス」を素直に読めると思うものの、

当時は結構ぶっ飛んだ内容だったのではないかと思います。

美内すずえ先生は、ガラスの仮面より、アマテラスを描きたかったものの、

(大人の事情で)ガラスの仮面を描くように言われていたそうです。

それくらい思い入れがある漫画のようです。

で、この「アマテラスが」未来を予知するようなことが随所随所に書かれていて、

密かに「予言書」と呼ばれているようですね。

元々、美内先生のスピリチュアル能力は家系から受け継いでいる物らしいのですが、

幼い頃に不思議体験を人に話すと親から怒られたそうで、

人前ではあまり話せなかったので、漫画で書いたものが「アマテラス」

だったのですね。

まとめ

美内すずえ先生は、かなりのスピリチュアル能力をお持ちの方で、

全国の有名神社の宮司さんとも深く親交があり、

漫画家以外の活動もたくさんされています。

一味も二味も違った、とても魅力的な漫画家さんです。

ガラスの仮面はまだ完結していませんが、

先生自身のこだわりも強く、読者に伝えたいものが、納得できる形になったときに

きっとガラスの仮面は完結するのだと思います。

72歳ということで、お身体のことが少し心配ではありますが、

気長に待っていたいと思います。

美内すずえ先生というと、どうしてもガラスの仮面はどうなった?という

部分で見てしまわれがちですが、漫画以外の活動も注目したいなあと思います。

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